漢検、遥か1級までの道のり。


ただいま準2級。そろそろ2級受験ですが、じっくりと勉強に取り組んでます。

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準2級からはじめました。
 

古本屋で見つけた問題集がきっかけ

ぷらっと立ち寄った、古本屋さんなのに現代的な名前の某有名店、ふと漢字検定の棚が気になり、手を伸ばしてみました。問題の中身に目を通すと、読みの問題はほとんどできるじゃん!!楽勝だなと思ったのですが、続けて、部首やら書き取りを見てみると、部首なんぞ小学生以来勉強した事ないし、漢字を書くのもちとやばそうだと思ったのでした。ついでにもう一冊ということで一級の参考書みたいなものがあったので手に取ると、その中身は、調難解な漢字のオンパレード。もう魑魅魍魎の世界です。漢字検定1級を持っているという「宮崎美子」さん(リンクからは、あの懐かしのがCMが見れます)は、とんでもなくすごかったんだと、改めてわかりました。てなわけで、とりあえず古本だし、安いし買ってみるかと帰路についたわけです。

最初の模擬試験は120点。

買って帰ったのは、もちろん準2級です。最初の数日間は、重要度でABCの3段階に分けられた問題のAレベルを、本に書き込みながらやっていました。そして、巻末に模擬試験5回分があったのでやってみると、200点満点中の120点くらいでした。合格の目安が70%位のはずですから、すぐ手が届きそうです。こりゃ、漢字書けるようになればすぐだなと思い勉強を続け(この時は問題集に直接書き込むだけという勉強法)1週間後位にふたたび模擬試験をしてみましたが、その点数は、ほとんど変わらず、、、それでやっと、ちゃんと勉強しなきゃだめだ!と気づくとともに、小学生のとき漢字書き取りで残された嫌な思い出が甦ったのでした。

自分の漢字レベルを知る方法
ついでとは、いっては何ですが、ここで自分の漢字レベルを知るいい方法を紹介します。日本漢字検定協会のホームページには、昨年度の試験問題と解答が、各級1回分づつ用意されておりダウンロードできます。これを試しにやってみてください。私の考えでは、100点以上取れればその級にチャレンジがお勧め。もちろん合格レベルの点が取れる方は、ひとつ上の級へ。ちなみに、社会人では、漢字にちょっと自信がある方が準2級(自分は読みには自信があったww)、苦手な方は3級からがお勧めだそうです。

準2級のための勉強法をご紹介。

買った問題集は、「ユーキャンの漢字検定準2級問題集」というヤツで、最初は通信教育用の教材か?などと思ったりしましたが、市販品です。なかなか親切な本で、巻頭には「学習のポイント」というページがあり、それを読むと、なるほどそーゆう事なのね。と勉強の方法について気づかされ、自分のなりの勉強法も考えないとなあと、ちょっとマジになっていったのです。まずは、漢字を書くための升目のノートを買い(気づくの遅すぎww)、漢検必携(実はこれ時代遅れ)をヤフオクで手に入れ、ネットのあちらこちらで情報を拾って参考にしていくようになったのです。
準2級の合格ラインは70%程度ですから、配当漢字を全部読み書きできなくても合格できます。私の場合には、今思うと、受験の時点で5%程度は書けない漢字で、20%以上はは読み書き(特に訓読み)があやふななままで、試験に合格できたました(後記)。とはいっても、より効率的に準2級に合格するには、それなりの勉強方があると思います。問題集をやり、間違えた漢字を潰していくのは、基本かと思われますが、次の項目からは、準2級レベルの受験において、知っておいて欲しいことや自分なりにまとめた漢字情報を紹介していきたいと思います。なお、対義語/類義語、同音異字、文字校正、書き取りについては、特別なアイデア(勉強法)は、思いつかなかったのでこの準2級では言及しません。

漢字の読み対策について。

日常から活字に触れることが多い人にとっては、読みの問題は比較的に簡単かと思われます。実際の試験でも合格者のほとんどが90%以上をクリアしているそうです。(どこかのインターネットで見た)多くの問題を解いて読めなかった熟語や訓読みをしっかりと覚えるのが一番かと思われますが、あちらこちらに落とし穴が隠されています。私の場合、覚え違いをしているものが多々あることに気づいたのですが、自分でも驚いたことがあります。
「好事家」という熟語がありますが、わたしは「こうじか」と読んでいました。正解は「こうずか」ですね。これは一重に学生時代の勉強不足のせいかと思われますが、なんで「事」を「ズ」と読むんだよ。と思って辞書類を調べたりしたのですが、どうも「事」を「ズ」と読む用例は「好事家」という熟語しかないようなのです。そして、その後にも「遊説(ゆうぜい)」を「ゆうぜつ」と間違えたり、「勤行(ごんぎょう)」を「きんぎょう」と読んでしまったりと、音訓読みだけではどうにもならない特別な読み方の漢字っていろいろあるのね。と思いながら勉強を続けていました。
しかし、これらの特別な読みには、それらをまとめた表があったのです(気づいたのは準2級受験後ですが)。「常用漢字表/付表」「常用漢字の中の特別な用語例」「二とおりの読み、注意すべき読み」などという表題がついていて、いずれも国がらみの組織から発表されたもののようです。これらは、ネットで見つけることも可能かと思いますが、漢検の「漢検要覧2級~10級」(以下漢字要覧に省略)を見るのが、一番早いです。ここでは、多くの人が間違えやすそうな熟語をピックアップしておきます。→こちらで見れます

部首問題に立ち向かえ。

漢検の部首問題は10問、示された漢字の部首を書きだすという形式で、200点中10点しかありません。ただの勘でやっても5点以上取れることもあると思われますので、他で点を稼げば大丈夫という考え方もあります。しかしながら、以下のポイントを押さえておけば確実に得点力はアップしますので、知っておく価値はあります。

ポイント①
部首は200種に分類されており、バリエーションを含めると267ある。
ポイント②
部首200種のうち、130の部首は、そのまま漢字でもある。
ポイント③
漢字にふくまれていると必ず部首になる部首がある。
ポイント④
ほんの一部の例外漢字を除き、③と同様なものも多い。
ポイント⑤
部首を覚えるしかない漢字もある。

ポイント①については、英語のABCと一緒で、部首にどんなモノがあるか知っていないと始まりません。例えば「就」という漢字があります。部首を知らなければ「京」と考えるかもしれませんが、そんな部首はないのです。答えは右側の「尢(だいのまげあし)」です。最初は、漢字要覧の部首表を眺めるだけでもいいですので、こんな部首があるんだ!と意識に入れていくことが大切です。
ポイント②の事実を知った時、私自身もびっくりしました。しかも必ずと言っていいほど、1~2問は出題されるのです。出る問題は、画数の多い部首になりえる要素を含んだ漢字が出る事が多いです。 →こちらに一覧表あり
ポイント③は、この部首が含まれていれば、絶対にそれが部首!という漢字がかなり多くあります。代表的ものに、忄(りっしんべん)扌(てへん)疒(やまいだれ)⻗(あめかんむり)等があります。→こちらに一覧表あり
ポイント④の例を挙げると、「相」という漢字のみが、目(めへん)が部首となる木(きへん)の漢字、酒という漢字だけが酉(ひよみのとり)となる氵(さんずい)の漢字などがあります。こちらは一覧表を作っておりませんが、漢字要覧の部首一覧表に間違えやすい部首として赤文字で載っております。
ポイント⑤については、一(いち)、丨(たてぼう)、丶(てん)、丿(のはらいぼう)、乙(おつ)、亅(はねぼう)、二(に)、八(はち)、十(じゅう)、衣(ころも)などがありますが、普段は地道に覚えていって、試験前に集中学習が効率的かと思われます。
結果、このようにかなりややこしい事になるのですが、これを突き詰めていけば、これだけは覚えておけばいい!という漢字に行き着きそうに思われるのですが、やってはおりません。おそらくかなりの数になると思われます。

四字熟語で点数稼ぎが、合格への近道。

漢検の四字熟語問題は、一文字抜けた四字熟語に漢字を書き込むのが10問で20点。その意味を問うのが5問で10点。合わせて30点になり、得点を稼ぐのが容易なジャンルかと思います。配当漢字1945字に縛られているため、「四面楚歌」(楚が準1級)「「捲土重来」(捲が準1級)など、おなじみの四字熟語がでてきません。それと、3級からのステップアップという意味合いもあるのか、その多くが準2級配当漢字が含まれたものになっており、出される問題はある程度、限られたものになっています。ですから、問題集(できたらより多くの)に出てくる四字熟語の読み書きをマスターし、その意味合いを理解しておけばよいのです。 しかしながら、漢検の四字熟語には「焼肉定食」のような(おそらく問題にでたことはないw)、一般的に考えてあまり四字熟語らしくない「二人三脚」や「責任回避」のような、問題も出てきますが、これらは、漢字の書き取り問題みたいなものです。また、完璧を目指したいのなら、漢検で出版している「四字熟語辞典」を購入し準2級以下の四字熟語をチェックしておくという方法もあります。(私はまだ、手にしておりませんが---。)

熟語の構成は、ちょっと文法をかじる。

問題の形式は、ある漢字の熟語に対して、

ア、同じような意味の漢字を重ねたもの
イ、反対または対応の意味を表す字を重ねたもの
ウ、上の字が下の字を修飾しているもの
エ、下の字が上の字の目的語、補語になっているもの
オ、上の字が下の字の意味を打ち消しているもの


上記のどれが該当するかを選択するものです。基本は語彙力が問われることになりますが(理解という面では、配当漢字の範囲を超えている部分もあり)、基本的な考え方について言及します。
「ア」「イ」については、単漢字の意味を意識しながら勉強することが大切になります。それぞれ訓読みに置き換えられる漢字。例えば「研磨」なら、研ぐ(とぐ)、磨く(みがく)であり、正解が「ア」であることがわかります。音読みしかない漢字でもその意味合いを把握していれば(実はこれが大変)簡単に答えが導けます。
「ウ」に関しては、修飾という、ちとややこしい文法用語が出てきますが、「意味を限定する」「意味を追加する」と言い替えればわかりやすくなるかと思います。「愚問」なら、愚かな問いとなり、「逸材」なら、逸(優れているという意味)な材(人材という意味)といった具合になります。
「エ」については、「目的語」「補語」とますますややこしくなっていますが、「目的語」「補語」は、基本は動詞的なモノ(正確には用言?)に付いてくるものなんですね。つまりは上の字が動詞的な働きをしているかどうかをチェックすればよいかと思います。「応募」なら、募りに応じる。「架橋」なら、橋を架ける。といった感じです。
「オ」は一番容易な選択肢です。「非」「未」「不」「無」「否」などの打ち消しの意味の漢字が上にあれば、ほぼ決定です。
とはいっても、熟語の意味を知らなければ、どうにもならない問題も多々あります。例えば、「離礁」という問題があり「ウ」と答えました。「環礁」「暗礁」などという熟語もありますので、離れた岩礁という意味だと思ったのですが、正答は「エ」。辞書を調べると、舟が乗り上げていた暗礁から離れること、とありました。「座礁」の対義語ですね。だれだよ、こんな問題拾ってきた奴はと、、笑うしかなかったです。

訓読みの送り仮名について。

一般社会では、送り仮名はそれぞれの書き方が許容される事が多く、漢字検定的には間違えて覚えている方も多いかと思います。これを修正するのはなかなか大変なことですが、しょうがありません。 送り仮名の問題は、内閣告示「送り仮名の付け方」による(これも漢字要覧に掲載されている)」。というのが漢検の基本ですが、これがややこしい。一読はお勧めしますが、現代日本語文法の素養がないと、ちゃんと理解することは難しいかと思われます。文法のわからない私が、わかったなりに説明すると、基本は「語幹(変わらない部分)は漢字で、活用部(変化する部分)は平仮名で、しかし例外はたくさんあります。」ということになります。まあ、基本は押さえた上で、なるべく例外もチェックしておきましょう。 これでは、あまりにお座なりですので、語幹が3音以上の訓読み漢字をまとめておきます。試験に出ることも多く、これ以外は2音以下ですから、送り字の選択肢も狭まりますので、一石二鳥?です。 →一覧表はこちら

そして、漢検CBT受験を申し込む。

漢字検定の通常の試験は、基本は年3回です。平成25年度は6月と10月の2月ですね。私が漢検の準2級の勉強を始めたのは1月中旬でしたから、6月は遠すぎるので、漢検CBT受験を受けることに決めていました。それから1ヶ月程勉強を続けてから、模擬試験を受けてみると160点以上はとれるようになっておりました。これは、いけるかなということで、漢検CBT受験の申し込みをネットで行い、意外と簡単に手続きも済み、都内のとある場所で約2週間後の予約を取ることができました。それからなんとなく焦りだし、受験日まで漢字練習ばかしているのも何かと思い、新しい問題集を急遽、ヤフオクで手に入れ、新たな問題に取り組んだのでしたが、ちょっと忙しくなっていたので、問題集の半分もやらないうちに、試験日が来てしまいました。

漢検CBT受験、本番のあれこれ。

実は、漢検CBT受験では、試験会場(パソコンルームみたいな)へは手ぶらで入らないといけないんですよ。つまりは、紙と鉛筆もなし、手で覚えた漢字ってのが厳しくなるという不利な面があります。
というわけで、持ち物はすべて控え室のロッカーに入れて入場。会場はパソコンが10台位しかない、こじんまりした小さなお部屋。係員の方が試験のあらましや漢検用のコンピュータの使い方を説明してから試験開始です。その時、初めて漢検専用にカスタマイズされたPCを使いましたが、なかなかの高性能。手元のタブレットは、画面の回答欄と同じような大きさで、タブレットに書き込んでから入力操作をするとモニターの回答欄に映し出されます。キーボードは普通ですが、平仮名しか書けません(当たり前ですね)。
というふうに、ゆったりとした雰囲気の中、試験は始まったのですが、恐ろしい試練が待ち構えていました。試験問題が、画面からはみ出ていたんです。そして、回答欄も一緒に動きます。つまりはスクロールをしなければいけないんですね。問題をすべて眺めてから、わかりやすい問題を書いてから考えよう。なんてやってるとものすごい時間が経ってしまうんです。最初の読みの問題ではあやふやな答えは後で考えようという感じで進めたのですが、スクロールの行ったり来たりに加え、頭が混乱して書く場所を間違えたり、と散々目に合ってしまい20分くらいの時間を使ってしまいました。
そして、次の問題へ進む訳ですが、各問題の前には練習問題があり、時間はいくらでも取れます。係員に質問もできます。その時間に作戦を練り直しましたが、結局は、問題は最初から順番にやり、迷ってもとにかく書くしかないんだな、という結論。そして、練習問題でタブレットの操作を何度も練習した上(枠いっぱいに大きく書くのが良い)で、慣れないカタチで問題を解いていくことになってしまいました。というわけで、最後の書き取り問題ににたどり着いたときには、約7分しか残っていませんでした。(残り時間は画面に表示されます)後は、必死でカキカキして、ハネ、トメなんてのは、ほとんど配慮できぬままに書き殴ったのでした。終わった時、1分くらいは残り時間がありましたが、疲れきってそのまま終了ボタンを押しました。

そして、なんとか合格の152点。

試験が終わってからは、漢字の勉強はほとんどしませんでしたが、落ちても、すぐに受け直そうとは思っておりました。そして、10日後くらいに合格通知が届きました。立派な認定証もついていました。152点。CBTの影響がどれほどあったかはわかりませんが、得点を見る限り、ハネやトメにそれほど、うるさくないのではないかという、印象。とにかくこの時点では、次は2級だなと、決意を新たにしたのでした。

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